「メルロー」〜フランス・ボルドーでつくられるワイン用のブドウ

フランス・ボルドーは、ワインの名産地として非常に有名です。世界でもっとも広く知られているワイン産地と言っても過言ではないでしょう。
今回は、そんなフランス・ボルドーで育てられている「メルロー」を使ったワインについて取り上げます。

メルローはもっとも育てられている赤ワインのブドウ品種

「メルロー」は、カヴェルネ・ソーヴィニヨン(「カベルネ・ソーヴィニヨン」とも)と並ぶ、非常に知名度の高いブドウ品種です。フランス・ボルドーが世界でもっとも広く知られているワイン産地であるならば、メルローは、世界で有数の知名度を誇るワイン用のブドウ品種だと言っても過言ではないでしょう。

メルローがこれほどの知名度を得ているのには、きちんとした理由があります。
これは国際種の一つであり、世界中で育てられているというのが、まず1つめの理由です。
そしてそれを可能にしているのが、メルローの持つ「育てやすさ」です。メルローはブドウ品種のなかでも非常に育てやすい品種として知られており、その果実の豊かさ、熟しやすさ、粒の大きさといったさまざまな特色を持っています。

ブドウの品種のなかには寒さにそれほど強くないものもありますが、メルローは非常に頑健です。寒い年にも良く育ち、しかも大振りの実をつけます。暖かい年に育てられたメルローは、そうではない年に比べて度数の高いワインになりますが、そのおいしさが損なわれることはありません。

さらに、このメルローには「飲みやすさ」があります。
タンニンは魅力のあるワインをつくるために役立つ成分ではありますが、同時に、しばしば「飲みにくさ」感じさせます。しかしメルローは、赤ワインの特徴である「タンニン」が、ほかの品種に比べて少ないのです。

このように、
・国際品種であること
・強い品種であり、育てやすいこと
・タンニンが少なく飲みやすいこと
が人気の理由です。赤ワインのブドウのなかで最大の栽培面積を誇っているのがこのメルローなのですが、その理由は、これらのところにあると言えます。

メルローを使ったフランス・ボルドーのワイン

さて、この「メルロー」ですが、前述した「カヴェルネ・ソーヴィニヨン」とよくブレンドされます。下記で紹介している2本は、メルローが80〜85パーセント、カヴェルネ・ソーヴィニヨンが10〜15パーセント程度含まれているものです。

フランス・ボルドーのメルロー主体のワインは、香りが比較的強く、木のような深みのある香りをまといます。また、ワインによっては酸の香りもわずかに感じるでしょう。

味ですが、赤ワインにしてはとても飲みやすく、意外と酸味と辛味をはっきりと感じます。また、まったりとした甘味も感じられ、苦味や渋みは抑えられています。メルローの持つ特徴がしっかりと感じられるもので、赤ワインが苦手な人であっても比較的飲みやすいでしょう。

それゆえ、フランス・ボルドーのメルロー主体のワインは、いわゆる「厚切りのビーフステーキ」などとはそれほど相性がよくありません。お肉に合わせるのであれば、軽いものがよいでしょう。ローストビーフ、あるいはニンニクをきかせた鶏肉のテリーヌなどと比較的相性がよいのでおすすめです。また、意外なところでは、カツオの漬け(醤油と少量の赤ワイン、わさびをいれて漬け込む)とも合うので試してみてください。

チーズは、あまり主張の強くないものを選ぶのが吉。おすすめは、ハード〜セミハードのチーズです。ウォッシュや、熟成の進んだブルーだと、受け止めるのに苦心するかもしれません。