飲食店のデシャップとは

デシャップとは、「ディッシュアップ(Dish up)」という言葉が語源の飲食店専門用語である。意味は2つあり、1つは調理場から完成した料理が配膳される前に置かれる場所のこと。もう1つは料理の提供がきちんとできているか把握しながら調理場へ指示をしたり、完成した料理をホールに運ぶ仕事のこと。後者の場合は「デシャップ業務」とも呼ぶ。一般的には前者の場所を指す用語としてよりも、後者のデシャップ業務や役割としての用語として使われることが多い。

デシャップ業務は飲食店において非常に重要な業務となる。小さい飲食店ならそこまで重要とはされていないが、客席数が多い飲食店の場合は特に重要。何故ならちゃんと顧客に料理が提供されているかどうかを把握し、指示する人がいないと「まだ料理が来ていない」「料理が来るのが遅い」「後から来た人の方が先に料理が来た」といったクレームが相次ぎ、トラブルが起きる可能性が高くなるからである。

規模の小さい店の場合はオーナーがデシャップ業務を兼任することも多い。オーナーがあまり店にいない場合や、複数店舗を経営している場合は店長が兼任したり、デシャップ業務専門のスタッフを用意する場合もある。

きちんと調理場に支持をすることでよりスムーズに料理を提供し、顧客の満足度を図るためにもデシャップ業務を行うスタッフが必要である。一部では店長業務よりもこのデシャップ業務の方が飲食店においては重要なポジションであるとも言われている。

調理場への支持や顧客に料理が提供されているかどうかの把握は、規模が大きくなると難しくなる。伝票・オーダー表などを利用して管理する場合も多いが、近年ではタブレット端末や飲食店専用の営業サポートのためのソフトやアプリを活用している場合も多い。どのテーブルに何人座っていて、どの料理が注文で来ているのか。料理は提供されているかどうかといったデータをすぐに把握できるため非常に便利である。チェーン店などでは導入されている場合も多い。レジのデータと連動しているシステムもある。

規模の小さい飲食店の場合は店長やオーナーがデシャップ業務に気を使って、しっかりと支持を出していくべきである。デシャップ業務はいわば「司令塔」ともいえる重要なポジションとなるため、オーナーや店長もしくはベテランスタッフが行うべきと考えられている。規模の大きい飲食店や複数店舗を経営する・もしくは経営する予定の飲食店開業者は特に重視しておこう。