飲食店店舗のファサードとは

ファサードとは、店舗を正面から見た外観のことである。もともとは店舗だけでなく、街路や広場などに面する建築物の正面を表す単語である。石造りやレンガ造りなどの建築物が多いヨーロッパ諸国では、街全体の景観を整える目的や、建物としての美しさを追求するために建築物全体ではなく、ファサードのみを造り替えることも珍しくない。飲食店においても、集客や利用シーンの増大などの目的でファサードに手を加えることがある。

店舗の外観は、集客にとって非常に重要な要素である。道路沿いや街中で見かけるのは、まず店舗の中でもファサードである。店舗のコンセプトを端的に表すファサードは、顧客にとってステイタスにもなりうる。高さや建物全体の構造から、出入り口であるドアや窓、壁といった要素のひとつひとつに個性を持たせる必要がある。

顧客のペルソナとファサードが合致していれば、集客率の上昇につながる。20代〜40代の女性をターゲットとしたお洒落で落ち着いたレストランをイメージしているのであれば、ファサードもそれに合わせて女性好みの意匠を選ぶ必要がある。一方で、気兼ねなく食事を楽しむことができるファミリー層向けのレストランであれば、ファサードも凝りすぎないさっぱりとしたものが好まれるだろう。顧客が一見して店舗の特性を知ることができて、入店まで導くことができるファサードを工夫することが大切だ。

また、店舗の立地によってもファサードを工夫する必要がある。和風の建築物が多い落ち着いた雰囲気の街に、ヨーロッパ風の華やかなファサードを配置すると、目を引く一方で街全体との調和がとれず浮いてしまう可能性がある。顧客がファサードから店舗イメージを理解出来、利用シーンを考えやすいものにする必要がある。