飲食店で提供するオーガニックとは

オーガニックとは「有機」と同じ意味であり、農薬や化学肥料に頼らず、有機肥料によって生産された農産物、およびその加工食品をことをいう。
「有機」として表示できるのは、化学農薬、化学肥料および化学土壌改良材の使用を中止してから3年以上(単年生作物は2年以上)経過して、堆肥などによる土作りをした農地で栽培された農産物である。栽培中ももちろん、化学合成農薬と化学肥料の使用は禁止されているが、指定された天然系農薬の使用は認められている。また、有機農産物は、有機栽培された種苗を使用するが、その種苗については遺伝子組み換えがされていない事が条件になっている。

有機農産物の認定にあたっては、農林水産大臣の認可を受けた第三者認証機関が、生産過程を厳しく検査し、認定された農作物だけに、「有機JASマーク」の表示を許可されている。

野菜に関しては「有機野菜」という言葉とならんでよく使われているのが「無農薬野菜(無農薬栽培)※」という表現である。
単純に、農薬を使わないで育てられた野菜を示しているが、これは、「栽培期間中には農薬を使っていない」ということであり、有機のような土壌などへの規定は無く、その土壌に農薬や化学肥料が残っていたとしても、今年度に農薬を使っていなければ、「無農薬野菜」として扱うことが出来る。

近年、世界的にオーガニックがブームになり、健康的な食事を提供するというコンセプトで、オーガニックの食品を使用し、新鮮で美味しい料理を提供する、オーガニックレストランや、オーガニックメニューを扱う飲食店が増えている。

日本において、2017年は「オーガニック市場の幕開け」とも言われているようだ。2016年の後半から、大手スーパーがオーガニックスーパーを出店したり、売り場の一角にオーガニック食品を並べ、売り場展開を始めている。
また、国は2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、「欧米からの訪日旅行客のニーズに応じ、GAP・オーガニック・エコ農産物等の安定供給体制の構築」を、新たな取組として掲げている。

2017年1月にWizBiz株式会社が実施した調査によると、オーガニックレストランの利用率は、総人口対比で約6.6%(約840万人)であり、平均的な利用者は、年に13回程度利用し、1回の利用に3,192円程度を使っている。また、同調査において、今後「ぜひ利用したい」「どちらかといえば利用したい」と回答した人の割合は、総人口対比で約19.4%(約2,500万人)であり、今後の需要の拡大が見込まれる。

飲食店でオーガニックを提供するためのハードルは高い。けれども、今後オーガニックがさらに身近になっていくと、先の調査における潜在的な利用者の増加・表面化は必至だ。新規顧客を獲得するために、ぜひ考慮したいところだ。

※「無農薬栽培」「減農薬栽培」「低農薬栽培」などの表現については、2004年から、農林水産省の新ガイドラインにより、全て「特別栽培農産物」に統一され、使用は禁止されている。